先日、携帯ショップでアンケートに大満足に付けてくださいとお願いしていた事が話題になりました。
auショップ「顧客アンケート」大満足にマルしてください!記入指示をKDDI謝罪
そもそもアンケートとは何なのか?何に使おうとしているのか?色々と考えさせられる事例です。
そもそもアンケート結果をどうみるか
顧客に対応についてアンケートを取り、その意見から更にサービスを改善する。より良い接客業務、サービスを目指すのが一番の目的だと思います。
もう一つの目的としては、接客に関して顧客かアンケートを取る事でショップの評価を行っています。ショップの評価=店長のみならずショップに働く店員の評価として、給与、賞与に影響を与えていると言います。
一番の目的である業務改善ではなく、自分たちの評価に目が行ってしまったんだろうと思います。
「なんたる浅はかな考え!顧客視点が欠けておる!!」とお怒りの言葉もあるかと思いますが、「評価」に利用される重みづけが大きく相当プレッシャーだったんだじゃないのかなぁと想像します。
それにしてもSNSがこれだけ普及している昨今、こんな事したらあっという間に拡散されるだろうくらいの想像力があっても良かったかなぁと思います。
マニュアル対応
さて、このニュースを見た時にまず最初にこの本を思い浮かべました。
お客のタイプにあわせた営業が必要になります。ショップの接客の場合は、クロージング前提になりますが、それでも次々と使いもしないサービスを何度も押し付けられるのが嫌だったりするお客もいる訳です。その割に「○○についての説明はありましたか?」みたいな、ちゃんとやってるか?みたいな設問もあったりと、「そんな必要のない聞きたくもないサービスの説明を長々とするから、ほかの所に”不満”をつけるんじゃー!!」と言うのもあったりもします。
自燃客、可燃客、不燃客
それとは逆で一生懸命説明してくれるスタッフに、「この子は頑張ってるな」と好感を持ってくれる人もいるでしょう。書籍による所の「自燃客」「可燃客」「不燃客」のタイプに応じて接客のスタイルを変える必要があるでしょう。先述の通り、ショップの接客は刹那的です。しかもいきなりクロージングが前提の接客です。となるといちいち接客スタイルを変化させる余裕がないケースもあるでしょう。
となると、幅広く「満足」が取れているのか?=ちゃんとやっているのか?を推し量るツールではないのでないでしょうか。全員が満足するサービスを提供するのは画一的なサービスでは無理なわけで、じゃあ顧客のタイプ毎にマニュアルを作るにしても、そのタイプを見分ける社員スキルをどう教育するのか?と別の問題も出てきます。
となると、どこにボリュームゾーンがあるのかを知るツールだと思います。顧客満足と売り上げの関連性を見るためのツールと考えるのが健全であり、どの様な接客をした時に売り上げが一番増えるのか、その時の接客満足の比率はどうなのか?を知るために利用し、接客の仕方を改善していく、指導していくのが本来の姿なのでしょう。
最後に
おそらくそんな事は「百も承知」の事でしょう。自分が顧客にアンケートを実施する事になったら、気を付けようという話です。
それにしても評価を気にして、その様な行為に走ってしまうのは決して社員だけの責任ではない気がします。
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