「琵琶湖ホテルが1カ月消費期限切れのパンを宿泊客に提供していた」言うニュースが世間を騒がしております。

この話、単純にホテルの利益追求体質であったり、サービス提供者のモラル低下の側面だけの問題だけじゃない、もっと大きな問題が潜んでいます。
琵琶湖ホテルが1ヶ月消費期限切れのパンを提供していた
老舗ホテルの琵琶湖ホテルが宿泊客に対して朝食に消費期限が1ヶ月過ぎていたパンを提供していたというニュースです。保健所の聞き取りに一度は否定したとも報道がなされています。
その後、ホテル側は提供していた事を認め、謝罪しています。
期限が切れている食品を提供していた
問題の1つ目はやはりホテルが期限切れの食品を提供していた点です。
食品に提示されている期限には賞味期限と消費期限の2種類があり、今回、切れていたのは消費期限です。
賞味期限と消費期限の違いについてはコチラでまとめています。

簡単に言うと賞味期限は「美味しく食べれる期限」、消費期限は「安全に食べれる期限」となります。
宿泊客に安全が保障されていない食品を提供していた事は問題ですよね。
仕入れのコストを抑えて利益を出そうとするあまり、顧客の安全を顧みない行為と言えます。
提供の事実を一度は否定した
消費期限切れのパンを提供していた事実を保健所が聞き取りをしたらしいのですが、ホテル側は一度否定したと報道されています。
経緯はわからないのですが、担当者ではなくホテルの上層の方が言っていたとするならば管理体制の問題も問われるでしょう。そうではなく提供の事実を知ってたいにも関わらず否定していたのであれば隠蔽ですよね。
どちらにせよ顧客に対して安全なサービスを提供できる体質ではなくなっている問題が挙げられます。
消費期限が大幅に切れているのに健康被害が報告されていない
3つ目の問題です。
消費期限を1ヶ月も切れているパンを食べた人たちから健康被害の報告が無いという点です。
先ほども書きましたが、消費期限は「安全に食べることができる期限」です。
その期限を1ヶ月も過ぎているパンなのですが、健康被害の報告がありません。
これってどういうことなのでしょう?
この期限は企業(製造)側が設定するのですが、企業もギリギリの期限を設定する事でもし何かがあった場合に責任を問われる事になるので、安全係数を盛っていると思います。
その安全係数がどれだけなんだよ?って思いません?
こんな大幅に余裕をもった期限が消費期限として設定されていて、過ぎたら廃棄されているとするならば、環境問題を考える上で一番大きな問題です。ですが、誰も語っていないです。
専門家は1ヶ月以上過ぎても大丈夫な消費期限に異を唱えろ
さて、この問題ですが食品ロス問題ジャーナリストと言う人とかがYahoo!ニュースでコメントとかしているんですが、消費期限を1ヶ月過ぎている食品を食べても健康被害が報告されていない点を言及していません。
SDGsの観点見た時に、企業のモラルよりも大きな問題提起になると思うのですが、食品ロス問題ジャーナリストはなぜこの点を言及しないのでしょうか?
ホテルは冷凍保存をしていた
「ホテル側は大量に仕入れてしまったのですぐに冷凍した。冷凍したので品質劣化は無いと思っていた」と言っています。保存状況次第では安全に食べれる可能性があります。
期限に安全係数が盛られているとは思うのですが、当然保管方法は常温保存を想定していると思うので、今回のケースでは安全係数をすごい盛っている!とは言い難いと思います。
しかし、保存状況によって品質の劣化を抑える事ができて安全に食べられる期間を延ばすことが出来るなら、その方法は広く知られる必要があると思います。食品ロス問題で考えた時に重要な事なんじゃないですかね?
捨てなくても良いものを捨てずに済む。
一番大切な事なんじゃないですか?
保存方法と期限もセットで提示するべきとか、そのくらいの事を専門家には言ってもらいたいですねぇ。少なくとも食品ロス問題を語っているなら、しっかりと提言してもらいたいなぁ。
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