IT業界にいると必ず経験するのが炎上プロジェクトです。
炎上プロジェクト案件に助っ人として参画しなくてはいけなくなった場合、どの様な心持ちで参画する必要があるのでしょうか?
メンバーとして参画してもリーダーとして参画してもPMとして参画しても心持ちは全て同じです。
炎上プロジェクトに参画する時の心構え
それでは炎上プロジェクトに参画する時の心構えです。
トラブルを支配する
トラブルに支配されるか、トラブルを支配するか。
起こっている事象を全て自分のコントロール下に置く事。私がトラブル案件、炎上プロジェクトに参画する事になった時に一番意識する事です。受け身でなく積極的に自分から状況をコントロールする事です。
経験上、トラブルから距離を取ろうとする人は確実にトラブルに巻き込まれます。自分の意に反して巻き込まれるので揉みくちゃにされてボロボロになります。
トラブルを無傷、もしくはトラブルのダメージを最小限に抑える方法。それはトラブルの中心に飛び込む事です。
よくトラブル自体を台風に例えるのですが、中心は台風の目の様に穏やかだったりする訳です。中心に飛び込み穏やかな状態でトラブルを制御して鎮静化する事が重要だと考えています。
トラブルは何故かわかりませんが、あの手この手を使って回避しようとしている人を追いかけます。そういう人が大好きなんです。
逆にトラブルはトラブルに積極的に向かう人を嫌います。炎上案件に入ったら積極的にその中でも際立って問題となっている部分に首を突っ込んでみて下さい。そして積極的に解決策を提案するんです。これだけでトラブルが自分の制御下に入ります。
逃げよう逃げようとネガティブに考えるより、何とかしようと積極的な考え方がポジティブな行動を生み出します。ポジティブに考える事でトラブルを支配下に置く事が可能になります。
突発的な事象もしっかりと原因を究明して対策を施す
急がば回れです。
忙しい時こそ地に足を付けた仕事が要求されるのですが、人は一足飛びに先に進もうとしてしまいます。焦っている状態と言うやつです。
炎上案件とは想定外のトラブルがあちこちで発生します。だから炎上しているんですが、そんな時こそしっかりと「なぜ、このトラブルが発生したのか?」と原因をしっかりと究明する様にしましょう。時間をかけてもです。案外と様々なトラブルの根っこは1つだったりするんですよ。1つ潰すと様々なトラブルが沈静化したりする事がザラです。
炎上案件はそういう所に手が回らなく、行き当たりばったりの対応が常態化してしまい、にっちもさっちもいかなくなっているケースが殆どです。
その様な事が無いように、1つ1つしっかりした対策をする事が大切なんです。
複数の事を一気に片付けようとしない
炎上案件と言うのはやらなくてはいけない事が山積みです。しかもどれも期日が短い。
そうすると心理的には複数の事を同時にやりたい!と思ってしまいます。しかし、それが命取りです。人間は複数の事を同時実行する事が出来ません。同時にしている様で1つの事を順番にやっているだけです。
炎上案件の様な1つ1つのタスクの期日が短い時こそ、1つ1つのタスクをしっかりとこなしていかなくてはいけません。
1つのタスクに集中してしっかりと完了させてください。あれもこれも何個も並列に一気に終わらせようとしないでください。
逆にペースが落ちるのと、更に作業の精度が悪く手戻りが大量に発生して更に状況が悪くなってしまいます。
まずは課題の洗い出し
まず最初にやるべきことは課題の洗い出しです。これが終わるまで次のアクションは起こさない様にしましょう。
すぐに課題解決に移りたくなる気持ちもわかります。しかし、それは本質的な問題を把握せずに動いている事になります。
これだとトラブルに翻弄されることになります。
まずは課題を全てピックアップして整理しましょう。
解決に動くのはその後です。
課題さえ洗い出せれば、その後は課題を1つ1つ潰すだけになります。
大きいタスクからこなす
これは仕事の基本ですよね。
大きいタスクからこなしていく。隙間に小さいタスク。これが基本です。
でも炎上案件になると、こういった冷静さを失ってしまうんです。基本は忘れない様にしましょう。
冷静でいる
常に冷静でいましょう。パニックになる必要はありません。焦る必要は無いんです。
冷静になりましょう。冷静に判断をしていきましょう。それは自分の体調も含めてです。
自分を信じる、腹を据える
炎上案件では通常では考えられないくらい多く、そして早い時間軸で決断を求められます。
決断、決断、決断です。先送りにしている暇はありません。
自分の決断を信じましょう。自信を持ちましょう。
決断が間違っていても全然かまわないんです。クヨクヨしない。
間違っていたら素早く方向転換すれば良いんです。
この心構えでいれば自ずと道は開けます。
良い意味で無責任になる
これは責任を放棄するという事ではありません。起きている事象に対して過度に責任を感じたり、自己犠牲的にヒロイックに取り組む必要はないと言う意味です。
なんとかしなきゃ!
新たな問題を発生させてしまった!
俺が全ての責任をとる!
そんなヒロイックな感情で仕事をしても事態は好転しません。
起きている事象と自己とは切り離して、客観的な判断を下しましょう。判断に対してやり切る責任感はしっかりと持ちます。でも、発生している状況に対しては別。むしろ自分は最善を尽くしているし、今の状況が最善の状況だと捉えてください。
間違っても、死ぬ気でやれば何でもできる!なんて思わないでください。
今やっている事がベスト!この状況が最善なんだと軽い気持ちで考えてください。
炎上案件の正体
炎上プロジェクトの正体って考えた事ありますか?
トラブルの正体。炎上案件ってすごく巨大なトラブルな気がしますけど、冷静に分析すると結局は複数のトラブルの集合体なんですよね。個々のトラブルも結局は複数のトラブルの集合で1つ1つは凄く小さい問題だったりします。
そのトラブルが積み重なって大きなトラブルになっているんですが、厄介な点は複雑に絡み合って関連しあってしまっている点です。なので中々解決できなかったりする訳ですが、しかし恐れる必要はないんです。1つ1つキッチリと解決していきましょう。
それだけで一気に収束に向かっていきます。
一番よくないのはトラブルに蓋をする事。トラブルを解消するのではなく隠す事。これだけは絶対にやらないでください。隠したトラブルが後になって大きく膨れ上がって襲ってきます。
まとめ
炎上案件に入ったら気持ちがどうしても萎えます。早く過ぎ去って欲しいと頭を覆い隠して嵐が過ぎ去るのを待つかの如く消極的になってしまいがちです。
しかし、それではトラブルの思うつぼ。トラブルはそういった人の弱い心を食い物にします。トラブルに立ち向かう気持ちが大切です。
冷静に一つ一つのトラブルを解決していきましょう!
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