余った給食を無断持ち帰っていた高校教諭に対する処罰の疑問

食品ロス
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こんなニュースが話題になっていますね。

市立堺高の男性教諭(62)を減給3カ月(10分の1)の懲戒処分にした。教諭は同日付で退職した。「廃棄するのがもったいないと思った」と話しているという。

しかも、これまで持ち帰っていたとされる31万円も返還したと言う。

ちょっと待って?すごく疑問が残るニュースです。何か引っかかります。

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給食を持ち帰る事に対する是非

まず最初に思い浮かぶのは、余った給食を持ち帰る事の是非です。

給食を持ち帰る事の問題として考えられるのは、衛生の観点が考えらます。

給食が正式な運搬ルートを通り、想定されている保管状況において食べられるのではなく、想定外の場所で食べられる訳ですので、食中毒などの衛生上の問題の責任の所在が問題になってきます。

持ち帰っても大丈夫を担保するためには、保管の方法など規定する必要がありますよね。

給食を作る側も、雑菌だらけの容器に入れられて家に持ち帰り数日後に食べたら食中毒になったと言われても「知らんがな」となります。

こういった問題が含んでいます。

ですが、これはどう見ても自己責任の範疇で、この高校教諭が「持ち帰った給食で食中毒になった!治療費払え!」なんて騒ぎ立てたら「はぁ?」となりますが、そういった訳では無いので、この件についてどうこうとではない様です。

無断で給食を持ち帰る事に対する是非

続いてこちらですね。

今回「無断」のキーワードが追加されてきます。

給食費を払っている人に対しての給食となります。

余りものに関しても「給食費を支払っている人全員のもの」になります。

ですが、みんなの物を勝手も持って帰って消費していた。となるとある種の横領になってしまいますよね。

感情的な話になると、「損得」の議論になります。

この高校教諭が一人で得をしていた

高校教諭が不正行為をしていた

となります。

はて?問題はこれだけ?

今回のケース、高校教諭が処罰され結果的に退職になった訳ですが釈然としません。

明らかに「高校教諭の不正行為」に対して、事細かい説明が面倒だからとりあえず処分!って感じが否めない。

更にマスコミもその部分までしか報道していない。

え?問題はそこなの?と思う訳です。もっと本質を掘り下げた処分や報道をしてよと。

余った給食はどうなるのか?

さて、ここで考えなくてはならないのが「余った給食」はどうなるのか?です。

学校給食から発生する食品ロス等の状況に関する調査結果について(お知らせ)
環境省のホームページです。環境省の政策、報道発表、審議会、所管法令、環境白書、各種手続などの情報を掲載しています。

こちらの資料を見ると平成25年度で59%がリサイクルされています。残りの41%は廃棄されていと読み取れます。リサイクルの方法としては肥料、もしくは飼料となっています。

リサイクルにして廃棄にしてもそれなりのコストが買ってくる問題になります。

このコストは誰が賄っているのか?

それは税金ですね。

そう考えると、高校教諭の取っていた行動というは、「税金を使って廃棄、もしくはリサイクルされる筈の余った給食を費用ゼロで処分した」となります。これは社会全般として貢献している、強いて言えば「社会全体が得をする行動」であったと言えます。

食品ロスが抱える問題を解決していた事になります。

ここでアドラー心理学を持ち出してみる

さて、ここで無断で持ち帰った事に対しての「給食費を支払っている人に対して平等ではない」事と、「食品ロスの問題」の観点で競合を起こしている事に気が付きます。

この様な場合、アドラー心理学では「判断に迷った時は、より大きな集団の利益を優先する」としています。

この場合、どちらがより大きな集団の利益になるのでしょうか?

明らかに食品ロスの問題です。

今回の件は、明らかに食品ロスの問題に立って判断をすべきだったと言えます。

匿名で通報した人の「私が損をしている」などと言う小さな利益ではなく、食品ロスの問題に注目して判断を下してほしかったと思う訳です。

その上で、「でも無断で持ち帰った事はダメだから、持ち帰れる様に制度を考えよう」と言うのが必要なのではないでしょうか?

ぴったり作るのは難しい

この問題は今後もずっと出てきます。

なぜなら学校給食では欠席する人もいれば、好き嫌いもあるからです。

ぴったり作る事は不可能。であれば、不足するより多めに作る心理になります。

なので、絶対に給食が余ってる問題は無くならい訳ですね。

その余った給食をどうするのか。もっと真剣に議論されるべきなのに、このニュースではそこまで切り込んでいないので疑問を感じた訳です。

みなさんはどう思いますか?

 

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