VR元年。そう言われて久しい今日この頃。
PSVRが1万円値下げ、3月29日から税抜34,980円に ~MoguraVR~
PSVRも値下げを発表して普及に拍車がかかるのか?
たしかにVRと言う言葉は世の中にかなり浸透してきました。
が・・・本当に広まっていると言えるのでしょうか?
VRの目指すべきゴールはどこにあるのでしょうか?
完全な空間の共有
バーチャルな空間を完全に共有できる様にする事が必要な条件であると思います。この課題を解決する事で1人用のコンテンツから複数人で楽しめるコンテンツに進化を遂げる事が出来ます。
なぜ複数人である必要があるのか?
極端に言うと何も変わらないからです。
豪華になっただけで遊びの本質は何も変わらない。従来のユーザー体験の延長線上でしかない訳です。没入感などはありますが、それは今まで一人で遊んでいた、楽しんでいた事がリアルになっただけであって、新しいユーザー体験が与えられたものではないと考えています。
集団体験型VR
VRの流れも既にその方向に向かっています。
集団体験型VRがもたらす未来とは?最新コミュニケーション形態の登場!~DX LEADERS~
この流れは必然だと思います。VRの本来の目的は仮想空間を現実にみたてる事にあるので、誰もいない世界はあまりに非現実的であると言えます。その方向からも複数人が存在しうる世界は必要不可欠になります。
オフラインで考える
オフライン環境、要するにリビングでVRを楽しむシーンを考えてみます。
例えば、VRゴーグルをつけてライブを部屋でライブを見る事になったとします。
1人で部屋で見ている時は、ライブ会場にいるような没入感もありノリノリです。
2人で見たい時、隣に一緒に見ている人の姿は見えているでしょうか?2人でノリノリになれるでしょうか?
これゴーグル付けた人で空間共有できる様になるだけで、従来にはなかったユーザー体験が得られると思います。本当に部屋がライブ会場になった、それこそ仮想空間に転移した感覚になるのではないでしょうか?
ここで必要な技術
・自分の体が見えている
・ゴーグルをつけている人が見える
・空間認識された正しい位置に表示される
触れ合うのは物理的に触れあえたり声を聞いたりする事が可能なので良いです。
オンラインで考える
オンライン環境。現実世界では離れているにも関わらず、同一の仮想空間に放り込まれた事を想定してみます。
例えばオンラインゲームなどが該当するのではないでしょうか?
沢山のアバターが表示され、そこには沢山の人が存在する事になります。でも現実の空間では別々に存在している。まさしく、仮想空間に転移された状態です。
これこそ仮想空間の目指すべき場所なのではないかと思っています。要するに現実空間とは別の場所に空間を創造する事こそがVRの目指すべき場所だと考えています。
これまで、小説や物語、ゲームの世界など様々な形で現実空間とは別の空間を創造してきましたが、どれも主観ではなく俯瞰した世界でした。自分のいる空間と、創造された空間には明確な境界が存在し、現実の空間から創造した空間を俯瞰すると言ったものです。VRはその境界を取り払う事が出来るツールだと思います。
ここで重要なのは触覚へのフィードバックです。
オフラインの場合、空間を共有している人のお互いの位置関係は現実空間と仮想空間で同じだったのですが、オンラインの場合は現実空間と仮想空間の位置関係が異なります。なので手を伸ばして触れ合う事で得られる触覚のフィードバックを再現する必要が出てきます。
VR市場は今後、視覚以外の分野が注目されるのではないかと思います。
さいごに
VRが現実空間と異なる、もう一つの現実をとなる為に、仮想空間の共有が重要なポイントとなると思っています。またその為に、必要ものはよりリアルなものが必要になってくると感じています。そこに無いものをあると思わせる技術であったり、そこにいると思わせる事が重要なカギとなると感がています。
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